ヒロコロbox 別送品 from 台湾 第8便

201837日 高原浩子:文・写真(WAVE UNIZON副編集長、ヒロコロbox主宰)

台湾旅8日目。

大都会台北。

ここは沖縄と同じ気候帯だけれども、ここまで旅して来た南方より暑い。
日差しも強く湿度も高く、ゆらゆらと日射に揺られて街を歩く。

暑さを乗り切るためにもごはんは大事。

腹ごしらえには事欠かない。

なんて控えめな言い回しは嘘。

 

食べたいものがあまりに多くて、

お腹の余裕の方が追いつかない。

だから、ゆらゆらと陽炎の立ちそうな日差しの中をどこまでも歩く。

 

お寺へお詣りし、廟で祈りを捧げ、

門前の花売りの差し出すお供えの花の甘い香りに陶酔する。

夜も更けるまで歩いた旅の最後の晩。

くたくたになってようやく見つけた屋台で夜食を頂く。

 

今日は友人との約束をはじめ、

旅の初日に中部の町で出会った人を台北の自宅に訪ねたり、

新しい人と知り合ったりと、数々の出会いや再会があった一日だった。


人とのつながりは何ものにも換えがたい旅の大切な要素。

また会えるかも、もう会うことはないかも。

そんなことを未だ思いもしないで、

ただただその瞬間には、

時間を共有しているということの尊いまでの奇跡。
名前も知らないけれど、

何度も会ううちにお互いに顔は知っている、ということの間にある人情。
旅先はもとより、毎日のことも、人生そのものも、そう

 

極上の旅もいよいよ明日まで。

 

 

Ⓒ WAVE UNIZON,  Hiroko Takahara  2018