「喫茶時間」インタビューその2
沖縄の喫茶時間は、さんぴん茶(ジャスミンティー)と黒砂糖で楽しむ「十時茶」や「三時茶」というのが伝統的なスタイルですが、本土の都市部から沖縄に移り住んだ人はどんなふうに喫茶時間を過ごしているのでしょう? 東南アジアの国々もたびたび訪れている、大阪出身の速水ゆきえさんにお話しをうかがいました。
(取材・文・写真:三枝克之)
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1:自然を味わう
出身は大阪のまちなかです。
沖縄に移り住んでから、沖縄本島中部の宜野湾市で
ベリーダンス用品の輸入販売を始めました。
オープンは2007年です。
沖縄本島中部は、都市部なんだけど、海も近い。
そのバランスの良さが気に入っています。
だからお茶をするのも、やっぱり海辺のカフェが多いですね。
一番よく行くのは、すぐ近くの北谷町のアメリカンビレッジにある
海に面したカフェ。
そこ以外でも、街にあるお店よりは、
海とか森とか、自然のあるところによく行きます。
時間も、午後の太陽がまだ高くてギラギラしている時間帯。
太陽の光と潮風を浴びながら、海を眺める。
そんな自然が身近な環境の中で喫茶時間を楽しんでいます。
飲むのはホットコーヒーですね。
夏でもホットです。
ブラックか、ミルクで割るか。
お菓子とかケーキはあまり食べる感じではないです。
ただゆっくり飲んでるだけ。
もしかしたら、コーヒーと一緒に、
その場を包む自然の空気感みたいなものも一緒に味わってるのかも。
私にとっては喫茶時間は、現実から解放される時間。
都心だとなかなかそこまでの解放感は味わえない。
だからできるだけ自然が近いところで楽しみたいと思う。
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2:話をする時間
私の場合、お茶をするのは、2人でとかが多いですね。
女友だちでも、男友だちでも、
気のおけない友人と1時間ぐらい過ごす。
友だちと会うのは、一緒にショッピングを楽しむときもあるけど、
カフェで会うときは、ちゃんと話をしようとするとき。
なかなか話せないようなことを話したり、聞いてあげたり。
海外だとランチやティータイムに2〜3時間かけたりしますよね。
東南アジアの国々なんかだと、
道端に屋台のカフェが出ていて、
いつも何人かが集まっていて、長々とおしゃべりしているのをよく見ます。
仕事の合間なのか、仕事帰りなのかよくわからないけど。
日本、特に都市部だとそういうゆっくりした時間って持ちにくいですよね。
いつも時間に追われている感じがあって、
ストレスを貯め込んでいるように思えます。
でも、本当は忙しいときほど、
ゆっくり誰かと話せる喫茶時間が必要なんじゃないでしょうか?
それは夫婦とか、パートナーとの間でも大事だと思います。
朝だったら、家を出て、どこかの店で一緒にブレックファストを食べるとか。
場所を変えてみるのは、ちゃんと話をするのに必要なことかもしれません。
そういうゆっくりできる時間って、
勝手にできるものじゃなくて、
じつは自分で意識して作るものなんですよね。
日本人には、時間を作るための知恵や工夫がもっと必要な気がします。
たとえ無理に作った時間でも、
そこで育まれるコミュニケーションや潤滑な人間関係って、
他には変えられないものだと思うんです。
毎日顔を合わせる家族や同僚でも、日常をかけ離れた環境で会えば、
また別の話も出てきますし、新しいアイデアも出ます。
喫茶時間って、そんな大切な時間なんだと思います。
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